島原温泉 旅館海望荘

海を眺める高台に柿色の屋根を葺いた宿がある。熊本市とをつなぐフェリー乗り場を見下ろす場所だ。
平日の昼間前、立ち寄り湯をお願いした。浴場を確認したのち快諾。フロントから右手へ進むと暖簾が下がる。




暖簾をくぐると貸しタオルが用意されている。脱衣所には脱衣籠が並ぶ。不足のないアメニティに加え冷水がサービスされる。
スムースな扉を開けると浴室が現れる。弧を描く正面の窓は開けられ陽光が眩しく差し込む。浴場の中央に浴槽が配置され、左右の壁の所々に洗い場が配置されている。




浴槽の淵に湯口が設けられ、絶えず源泉が注がれている。熱いが我慢してすってみる。口に含むと苦みを感じる。臭いは感じ取れない。湯口の湯も浴槽に満たされる湯も透き通る。一切の濁りを排除した透明感だ。肌は刺激されない。優しい印象だ。
湯口に活着した塊に驚く。緑色、茶褐色、白色の塊が視線を惹きつける。長い年月が作り上げた結晶なのかもしれない。




浴槽を溢れた湯は窓側の淵に刻まれた溝から洗い場の床に流れ去って行く。あたりは茶褐色に染まっている。鉄の成分が強いのかもしれない。
浴場は補修が重ねられているようだ。昭和の面影を残す細長いタイルが生きていた。




浴場は解放感抜群だ。快晴の空と有明海を眺めながら過ごす一人っきりの湯浴みはなんとも贅沢だ。配湯ながら島原では貴重なかけ流しを独り占めさせていただいた。


島原温泉 旅館海望荘
島原市下川尻町45
0957(62)2225 HP
マグネシウム・ナトリウム-炭酸水素塩温泉
(市有泉源からの引き湯 元池源泉30%、観音島源泉70%の混合泉)
61.8℃(加温前30.1℃)
シャンプー類あり ドライヤーあり
内湯
600円
利用時間は要確認
2017/10/31