小浜温泉 脇浜共同浴場

是非行きたかった温泉です。脇浜共同浴場は、別府の竹瓦温泉や熊本の宮原温泉元湯旅館を思い出させる建物の造りです。


坂道を少し登り、来客者に時代を遡らせてしまう昔ながらの佇まいの外観の引き戸を開けると、番台があります。誰もいませんがTVがついています。



テーブルに150円を置き靴を脱ぎます。広い脱衣所には昔から変わっていないと思われる脱衣棚、手作りのような木製の長椅子が2脚、30年ほど前のマッサージ機が1台、浴場入口の鴨居にはかなり前の湯の分析表なども掲げられています。脱衣所に入っただけで昭和の時代へタイムスリップですね。さあ、浴場へ進みます。



浴場は20畳ほどの広さ、天井も高く、結構広いですね。先客は3名です。そっと浴槽に手をつけてみます。熱い!浴槽は2つ、両方とも3.5m×2mほどですね。手前が幾分温め(といっても熱いが・・・)、奥が熱めのようです。2つの浴槽を分ける縁に壁際からパイプが伸びてきています。ここが湯口ですね。



湯口のところには湯量の調整ができるようにコックがついています。同じく水を供給する蛇口も同じ場所にあります。温度調整はここで可能ですね。浴槽の縁は湯の成分で茶褐色に変色し、温泉成分で削られているようにも思えます。
手前の浴槽内部はうす緑色のタイル張り、奥の浴槽内部は紺色のタイル張りですが、浴槽内にある踏み込みの段は茶褐色に変色しています。湯は無色無臭、弱い塩味です。湯自体に強烈な印象はなく、やや肌に硬い感じがします。

随分とかびた白壁、今も残る昔ながらの備品など、脇浜共同浴場の建物には、小浜温泉の歴史が刻まれているように思われます。


脇浜共同浴場
雲仙市小浜町南本町7番地
食塩泉 
97℃(泉温85℃)
無色無臭
150円
6:00~21:30
2004/10/31


■再訪 2011/5/3
6年半ぶりになります。前回訪問時、浴舎の左にあった小さな建物がなくなっていました。
その他に少しの変化はありますが、浴舎、浴場に漂う風情はほとんど変わっていません。