小浜温泉 大和屋

国道251号沿いにひっそりとした佇まいの宿が建つ。競う世間とは一線を画しているようだ。
声をかけ立ち寄り湯をお願いする。玄関ホールは椅子が両壁に並べられている。




浴場は左手にある。細い廊下の手前右側に男湯、突き当りが女湯となる。暖簾をくぐると脱衣所だ。



狭い空間には簡易な木製の棚とプラ籠があるのみ。扉を開けると8畳間ほどの浴場が現れる。
左の壁に洗い場、右に浴槽が配置されている。浴槽は円を4分割した扇型で、透明の湯が満たされている。太い湯口は少し開けられ、湯がほとばしっている。




コンクリートとタイルで造られた浴槽は長い年月を重ねているように見える。淵には湯に親しんだ跡が刻まれている。風景を楽しめるわけではなく露天もないが、一人っきりで湯に身を沈めていると穏やかな心持ちになる。不思議だ。
洗い場には混合栓が備わる。湯は温泉ではなく白湯が供給されているようだ。




分析表によれば温泉は南湯の崎温泉組合からの配湯で、複数の宿が同じ温泉を利用している。


小浜温泉 大和屋
雲仙市小浜町北本町915
0957(74)2104
ナトリウム-塩化物泉(南湯の崎温泉組合)
99.9℃
シャンプー類あり ドライヤーなし
内湯
500円
10:00~16:00
2016/2/11